みなさんこんにちはー、あっくんさんです。
今回は怖い話です。
ヤバいです。
怖い話が嫌いな人は読まないでください。
ホント、マジで駄目ですから!
後で後悔しても知りませんよ。
……いいんですか、本当に?
……そうですか。
分かりました。
じゃあ、早速行ってみましょうか。
オッケー、ディスパーッッチ!
目次
リアルミッキーの恐怖
パークの主役と言えばもちろんミッキーですよね。
ところで本物の鼠のことをなんて言うかご存知ですか?
知りませんよね。
かつて僕らは、リアルミッキーと勝手に呼んでいました(笑)。
パーク内には自然が豊富にあります。自然に見えるように造られた、人工の自然環境です。樹木も草花も本物らしく植えられて生育されているのです。となれば、当然に、害虫や害獣が発生するのはごくごく自然なこと。
そう、リアルミッキーに会う機会があるんです。
僕がまだマークトウェイン号で勤務していた頃のこと。
ある日、ピーターパン裏のブレイクエリア(休憩所)から船着場へ戻ろうとしていました。ウエスタンランドの広い場所を横断して、歩いて戻ります。
平日の午前中のこと、パーク内はとても空いていて、人の姿もあまりありません。僕は歩きながら、よそ見をして歩いていました。
ファンタジーランドの景色を眺めながら歩いていたのです。
船着場までのルートの途中には、汽車が通る橋がかかっています。ちょっと地面が下り坂になりかかるあたりを歩いていた時。
(ぐにゅっ)
突然、何かを踏んづけてしまいました。
柔らかい感触だったので、きっとゲストの落とした毛糸のマフラーか何かに違いないと思いました。
あっ、しまった! ゲストの持ち物を踏んづけちゃった……!
と、思い慌てて足元を見ると、あれ?
何もない。
確かに踏んだ感触がしたのに……おかしいな。
見回しても、近くには落とし主らしきゲストの姿もない。
パークは空いていたので、一番近い人でも10メートル以上離れています。
確かに何かを踏んだ感触があったのに……?
と、その時、視界の隅を何かが動いているのに気付きました。
左側、橋の下の植栽に逃げ込もうとしていたのは、体長20センチを超えるほど大型のネ〇ミの姿……。
尻尾も20センチはありそうなスゴい奴が!
物凄い勢いで植栽の中に飛び込んで行きました。
まさかの本物です(笑)
どうやら僕は奴の体を踏んづけてしまったようです。
怖いですねぇー。
みなさんがパーク内でリアルミッキーを見ないよう、祈るばかりです。
G(グーフィーじゃないよ)の恐怖
G。
それは恐怖の象徴。
G。
どこにでもいる強敵。
そう、奴のことです。
パークは自然に溢れており四季折々の美しい草花に彩られ飾られています。もちろんそれらは裏の温室などで生育されているものを、早朝に植え替えているからですね。
さて、奴が登場するのはいつも決まって夜です。
夜と言ってもまだゲストがいる時間帯は、出てきません。奴らは賢いので、その時間帯はどこかにひっそり隠れているのです。
閉園後。パークはすっかり闇に包まれます。人気のなくなった園内は静まり返り、寂しくBGMだけが鳴り続けています。
そんな頃。
思い出したように、奴らの活動の時間がやってくるのです。
クリッターカントリーは小動物の郷。奴らがパークを独占する時間です。
僕らスプラッシュマウンテンのキャストは閉園後にクロージング作業を終え、最も遅いシフトの人は、大体1時間後くらいに帰ります。
奴らは閉園後の、静まり返って30分もしないあたりで姿を現します。
僕らは帰り道は、オンステージを通ってアドベンチャーランドへ向かいます。
その途中、スプラッシュを出たあたりでもう地面にチラホラ見えるんです、黒い物体が。
夏場はあたり一面が凄いことに…。
真夏の時期に、たまたまみんな遅くまで残っていて、で、外に出た途端、そこら中一面が……。
みんなキャアキャア言いながら、逃げ場を探して飛び跳ねながら帰るという(笑)。
奴らの遠慮のなさはもう、まさに我が物顔って感じです。
ミッキートラップの恐怖
上のリアルミッキーやその他害虫・害獣に関して、オリエンタルランド社は何も対策を講じていないわけではないんですよね。
薬剤散布はしょっちゅうやっているし、それこそ草むらの中とかに殺虫剤をバンバン撒いていて白い粉末が残ってたりするし。
で、リアルミッキーも対策していて、時々ネ〇ミ捕りが仕掛けられていたりします。
昔々、スプラッシュ付近のとある場所、限りなくオンステージに近い場所にそれが置かれていました。
昔ながらの形の、金網のトラップですね。
ある日それを見たキャストが、後で教えてくれました。
「今日、一匹かかってた!」と。
結構何度も勤務中に見てしまう位置だし、下手するとゲストが間違って覗き込んだら、うっかり見られそうな場所で。
これまずくない? っていつも思ってました(笑)
僕は奴がかかってるのを見たことないんですよね。まあ見たくないけど。
怖いですねぇ、怖いですねぇ。
スズメバチの巣の恐怖(ってほどでもない)
さすが小動物の郷だけあって、まだまだあります。
毎年春を迎えると、クリッターカントリーは自然に包まれて緑豊かな土地に変貌します。
真冬の間は滝前のいばらに氷柱ができるほど寒かったのに、山肌はすっかり草花に覆われます。
春先になると、ほぼ毎年のように出現するのが蜂です。
しかも大きな熊ん蜂が。
アトラクション内に蜂の巣箱が登場するシーンがありますが、あれのリアル版です。
ただ現れる時は一匹で飛んでいるので、どこに巣があるか分かりません。
しかも、ゲストが並ぶ列のあたりに現れる。
基本熊ん蜂は大人しいので、しばらくすると去っていきます。
でもスプラッシュの屋外の列のすぐ横を、ブンブンうなりながら飛んでいるので、さすがに気づいたゲストが怖がっています。なので駆除せざるを得ないです。
★
さて本題は別の蜂、スズメバチです。
ある年のある日。
やたらと大きな蜂が出没するのが目撃されました。それも一匹じゃない。
あちこち探した結果、付近に巣が作られているのを発見しました。まだ小さいけど、スズメバチの巣です。
スプラッシュの建屋の入口付近に階段があります。普段使用されていないのですが、その手すりに、巣が作られていました。
近くにゲストが通る道があり、放っておくわけにはいかないくらい危険な場所です。
そこで登場したのはメンテ服姿の方々。どこの方か聞き忘れましたが、たぶんファシリティ課あたりの方々だったと思います。
巣の位置を確かめて、早めの対処が必要となり、いったん引き上げた後。
彼らが再びやってきた時は、4人に増えていました。
彼らは全員が両手に一本ずつ、蜂ジェットのスプレーを持っています。しかもなぜか、後ろに手を回して隠しながら(笑)。別にハチに見られてもいいんじゃないかと。
そしてじわじわと、巣を囲むように取り囲んで、ゆっくり近づいていきます。
タイミングを合わせて、全員で一気に白いスプレーを発射!
続いて空中を飛んでいる蜂たちにも容赦なく浴びせかける。
真っ白になった小さな巣は手すりから撤去され、ビニール袋に入れられました。
そして、付近にポロポロ落ちている蜂たちを、長いトングでつまんで袋に入れて、撤去完了。
もちろんゲストがいる日中に、ですよ。
まあ刺された人はいなかったのでよかったですが。
パーク内で、蜂の出現はよくあります。たくさんの花が咲いている場所ですから、避けられないのでしょうね。
春から夏の風物詩なのかもしれません。
ちょっと怖かったけど、面白い捕物でした。
……ではまた。