みなさんこんにちはー!
あっくんさんです。
今回は、クロスの話の続きです。
僕が初めて行ったクロスのアトラクションは、ウエスタンリバー鉄道なんですが、これはリードからの一方的な指示によるものでして。僕の希望ではなかったんですね。
おっと、『クロスって何?』という方は、まずはこちらをお読み下さい。
https://akkungo.com/cast/crosstraining/
じゃあ、僕はどこに行きたかったのか。当初はカリブの海賊へ行きたいな、と思っていたんですが、そちらは叶わずに諦めました。
いや、諦めたというより、アトラクション自体に魅力を感じていたわけではなく、あの場所(アドベンチャーランドのワールドバザール寄り)の雰囲気が好きなだけだったのかもしれません。なので早々に熱が冷めてしまったのですね。
で、そうするうちにスプラッシュ・マウンテンへ異動できた。これは僕自身が熱望して実現したものですから、もうそれでかなり願望は満たされたわけですが。
すると、次の願望が出てくるわけで(笑)。きりがないのかもしれません。
次は、ほんまもんのジェットコースターアトラクションを体験してみたいとなったわけです。
しかし、そう簡単には実現しなかったのですね。
目次
ジェットコースター系出身者の態度が気に食わなかった
僕がビッグサンダー・マウンテンを意識するようになったのは、スプラッシュ・マウンテンが始まってから少したった頃です。
オープン当初のスプラッシュは、他のアトラクションから異動してきた人たちが大勢いました。
僕もマークトウェイン号から異動してきたんですが、やはりジェットコースター系のアトラクションから来た人たち(ビッグサンダー・マウンテン、スペース・マウンテン出身者)は、知識も経験もあり、業務の習得スピードが全然早いんです。
だから、僕のような非ジェットコースター系キャストや、未経験で入ってきた新規組(スプラッシュのために採用された人たち)にとっては、彼ら熟練者はとても「自分流を強く主張する人たち」と写りました。
簡単に言うと、態度がデカいわけですよ。
「私の方が詳しいんだから、余計なことをしないで!」
みたいなことをけっこう言われました。(笑)
しかも、彼らに共通するのは、
「スプラッシュって(仕事が)ヌルいよね」という発言。
これは勤務内容がビッグサンダーやスペース・マウンテンよりキツくない(し、楽させてもらえる)という意味です。
まあ実際にやってみて初めて、その意味が理解できるんですが。
経験者がみんな同じような主旨のことを言っているのが、僕としては気に食わないわけですよ。
そういうのって、はたから見ると面白くないですよね。何偉そうに語ってんだよ、と思っていましたし、彼らのやり方には常に疑問を感じていた。
『じゃあそんなに偉そうに言っているあんたらは、元のロケーションではどんだけ立派な仕事をしてたんだよ?』と思いますよね?
そこで興味が沸いてきたんです。
リードから断られ続けること6回、そして……
スプラッシュ・マウンテンがオープン以来、最初のリハブを迎える1994年の、ちょっと前のこと。
僕らキャスト間、しかもクロスに行きたい人たちの間で、リハブ中の勤務についてが話題に上るようになっていました。
他のアトラクションを体験するには、まずはリードへアピールが重要です! なぜなら、クロスへ行けるかどうかは、ひとえにリード達の推薦が必須だからです。
僕も、リードへ猛アピールしました。
「ビッグサンダー・マウンテンへ行きたい」と。
結果としては、それは叶いませんでした。
僕は古巣のマークトウェイン号へ里帰り(笑)。
まあそれはそれで楽しかったですけどね。懐かしいメンバーとまた船に乗り、さらに僕が異動した後に入ってきた人たちと仕事するのは新鮮な体験でした。手順が微妙に変わっていたりとか。
翌年(1995年)のリハブの時も、リードにめげずにお願いしました。
確かその頃は、ビッグサンダー・マウンテンのキャストが人余りで行かせられない、とか言う理由だったと思います。元々の人員が余っているのにさらに僕らがやって来たら、本職の人の週5日勤務を維持できなくなるということですね。
さらに翌年(1996年)。またしても僕は西部の山に行きたーい、と主張。
リードからは「ダメ」。理由は、リハブ期間が短すぎて、行ってもすぐ戻らなきゃならないから。当時はスプラッシュのキャストは人手不足で、リハブが明けたらすぐにスプラッシュの勤務がガッツリ入れられる予定だったのです。
★
くっそー。
こうなったら意地でも希望し続けてやる!
と、謎の執念が沸いてくるわけで(笑)。
さらにさらに翌年(1997年)。懲りずにリードへ。
「ビッグサンダー・マウンテンに行きたいっすー」
実はこの年は、かなり大チャンスなタイミングだったんです。なぜなら、ビッグサンダー・マウンテンが長期間のリハブを実施したからです。4月〜6月までの長期リハブです。
これだけ長いと、当のビッグサンダー・マウンテンのキャストの仕事がなくなります。そこで、ビッグサンダーの人たちは、様々なアトラクションへクロスで散り散りになって勤務していました。スプラッシュへも、まとまった人数がやって来ました。
逆に、今度はスプラッシュがリハブになった時には、こちらのキャストがかなりの人数、向こうへ行けるとの情報を聞いたのですよ!
これは、ひょっとするとひょっとするぞ。
期待感いっぱいの僕。でも、リードからの即答は、
「もっとキャリアの浅い子たちに経験を積ませたいからお前はダメ」
……ガックリ。
まあそうですよね。僕はキャスト歴も6年を迎えて、しかもトレーナーになってしまったので、チャンスがさらに遠のいてしまった、というわけです。
スプラッシュの後輩たちが、ビッグサンダーのコスチューム姿でバックステージをうろちょろしているのを見るたびに、すごくうらやましく思えたものです。
で、さらーに翌年(1998年)。
もう期待感はゼロに近い状態ですね。まあ、一応言うだけ言ってみますか。
「ダメ。トレーナーの仕事があるだろ」
ですよねー(ため息)。
その次の年(1999年)。
リードに言ったかどうかも覚えていません。たぶん冗談交じりに告げたくらいだと思います。
「うーん、今回は外へ出せる人数はゼロだよ」とか何とか言われたような記憶が。
ハイハイ分かりました〜(無表情)。
もう、どうでもいいやって感じ。
★
そして翌、2000年の春のこと。
ある日突然、リードに言われました。
「ビッグサンダーに行ってこい」
……
……
……
ほわああああぁぁあぁぁぁあぁぁああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜?
それ、やっぱ冗談ですよね?(笑)
「今年の夏、ビッグサンダーにファストパスが導入される。最初のファストパス導入アトラクションの座はビッグに先を越されたけど、来年はスプラッシュにも入る。だから今回行って、勉強してきてくれ」
そういうことか。
この展開は、全く予想していなかった……。
というわけで、7年目にしてようやく僕は、ビッグサンダー・マウンテンに行けることになったのです。
……つづくっ!