みなさんこんにちは〜!あっくんさんです。
今回は、キャストの役職についてのお話です。
オンステージで働くキャストは常にゲストと対応をしています。それがメインの業務だから、当たり前といえば当たり前ですね。
一キャストとして勤務していると、どうしても仕事に飽きてくる、というのは別の機会に話しました。
毎日同じ仕事をしていればどんな職業も飽きます。
あー、なんか最近仕事がつまんないな〜、と思った時。
目につくのは、上の人達ですよね(笑)
自分たちキャストが一生懸命ゲスト対応している時に、リード(やトレーナー)は、何をしてるんだろう。
ぱっと見、楽そうにしてるな。
いつもじゃありませんが、時々うらやましいな、と感じることがありました。
実際に仕事が楽なわけじゃないだろうけど、隣の芝は青く見えるわけです。
そして、こんな疑問が湧いてくるわけです。
キャストとトレーナーとリードでは、誰が一番楽ちんなんだろう?
これを解説しましょう。
あ、僕はアトラクションキャストしか経験がありませんので、部署が違うと全然異なるようです。
その点、ご了承ください。
それでは、出発しまーす!
目次
リードは責任者だけど、いつも責任取ってるわけじゃないよね?
アトラクションキャストは、いくつものポジションを順番に回ることで1日を過ごします。大きなロケーションなら20箇所ほどもポジションがあったりします。
一方小さな、例えばシアター系アトラクションだと3〜4つしかポジションがありません。
順番にやっていけば、小さなアトラクションは同じポジションが何度も回ってくるし、大きなところは同じポジションは多くて2回で済みます。
ところで、勤務の基本のローテーションを回らないキャストもいます。
それがトレーナーであり、リードです。
ただ、トレーナーも普段はローテーションを回るし、アトラクションによっては「外浮きポジション」という、自由に動ける位置にいます(ロケーションによります)。
でもリードはどこでも、あまりゲスト対応はしないのが通常です。
日々ゲスト対応に消耗していると、何となくリードって気楽そうだな、と感じることもあるんですよね。
責任者だから責任は重いけど、責任を取らざるを得ない場面を除けば、そんなにキツい感じがしません。
今回の問題は、どの役職が一番楽しいか、です。
結論から言うと、キャストが一番ですね。やってる最中は大変だしローテーションに飽きてくるとそこから逃れたいと思うのはよく分かります。
僕も同じロケーション(スプラッシュ・マウンテン)でローテーションをぐるぐる回っていたから、すっごく分かるんです。
★
苦い思い出話をしましょう。
僕が現役のキャストだった頃のお話です。まだトレーナーにもなっておらず、一人のキャストとして勤務していた頃。
僕らがローテーションを回って、必死に頑張っている時。
バックステージ(ゲストが来ない裏方の場所のこと)で、リード達がバカっぽい話をして盛り上がっているんですね。その場にいた、トレーナーも一緒にゲラゲラ笑っているんです。
なんか、ムカつきますよね(笑)。
その場の様子を観察したら、ただふざけているだけなんです。とても仕事してるって感じじゃないわけですよ。
こっちは汗かきながら、必死にやってるっていうのに。お前ら、何してんだよ。そう思い、正直面白くないな、って感じてました。
もちろん、彼らはいつもふざけているわけじゃありませんよ。その時だけ、ふざけているシーンを見てそう感じていただけです。
普段はきちっと仕事しているのは分かってます。
それだけに。そんな場面を見てしまうと脳裏に深く刻まれるもので。
絶対こんな奴らと同じ立場にはなりたくない、と思ったものです。
僕はそんな彼らを許せなかったのかもしれない。
それを頻繁に見たからこそ僕はリードになりたくなかったし、その後自分はこんなことはしないぞ、と固く誓ったのでした。
話を戻すと、見た目で判断するととても楽そうに見えるのがリード達管理職。
でも責任の重さを含めて、勤務自体の質のキツさは上の人の方が重いです。どこの職場も同じですけど。
スプラッシュ・マウンテンのリードは代々働き者だった
ところで、僕はいくつものアトラクションを経験していたせいで、複数のロケーションのリード達を観察する機会に恵まれました(笑)。
その目線で言いますが、スプラッシュ・マウンテンのリードは代々伝統的に、働き者なんです。
いや正しくは、リードが働かないと、現場の仕事が終わらないんですよ(笑)。
だから、キャストだけでなく、トレーナーもリードもめちゃめちゃ動くしキャストのお手伝いをするし、ヘルプのために、あちらこちらに出没する。さっきまで外でゲスコンの手伝いをしていたかと思うと、すぐ乗り場へ向かってイレギュラー対応をしたり、かと思うと別の場所で機材を運んだり。
ところが、他のロケーションだと、そんなことないわけです。
誤解を恐れずにいうと、リードが働かなくてもなんとかなるロケーションって多いんです。
それはリードが怠け者ってわけじゃなく、働く必要があまりないんですね。
キャストが一通りの業務をこなしてくれるから、よほど特殊な状況でない限り、出番がない(笑)。
リードはオフィスにこもりっきりで、全然回せるんです。
だから、そんなロケーションにいると、どうしてもリードって怠けることができるオイシイ役職なんじゃない?って思いがち。
もちろん責任者ですから、業務改善だとか目標設定、達成度の確認とか色々面倒なことをやらなきゃならないんですが。
ほとんど事務作業しかやらないロケーションもあります。そういうところではリードは確かに暇そうです。でも、暇って退屈ですよ。暇すぎる辛さってありますからね。
一方で、リードが働き者じゃないと務まらないスプラッシュ・マウンテンみたいなところもあります。
どっちが大変かって?
隣の芝生は青く見える、ですよ。
それを考えると、僕は働き者のリードばかりに囲まれていたスプラッシュ・マウンテンというところが本当に素晴らしかったんだな、と思います。
みんなすっごく疲れていたけど。
いいんですよ。
キャストが疲れるということは、ゲストは楽しめたんだと考えればいいんですから。
結論:隣の芝生は青く見えるのだよ
おっと、結論を書いていませんでした。
キャストの立場からすると、楽な立場の人に見えるんですよ、リードとかって。でも、リードになってしまうと、逆にキャストだった頃が気楽でよかったなー、って思うんですよ。(想像ですけど)
そして、毎日大変だな……と思う仕事って、自分が成長していることの裏返しなんです。
その大変さが抜けて、かなり楽になったな、とかすっかり慣れちゃったな、と思ったら、その時成長が止まったということ。
それを『これってマズいんじゃない?』と思うか、『今、かなり楽しいかも』って思うかはあなた次第ですよ。
ちなみに、どっちがよくて、どっちが悪いっていう問題ではないです。あくまで感じ方なので。
僕はどちらの立場も理解できますし。
というわけで、今日はここまで。
それではみなさん、さようなら〜!