みなさんこんにちはー!
あっくんさんです。
今までほとんど触れなかったのですが、僕はスプラッシュでトレーナー(教える人)を約9年間務めました。かなり長い方だったと思います。
よくよく考えてみたら、僕は一般キャストよりトレーナーの期間の方が長かったのに、その話全然してなかったな…笑
ふと気づいたんですよ。
新しく入ってくる新人さんは、実際に現場でデビューするまでにどんな道筋を辿ってデビューするのか。
TDRキャスティングセンターの公式サイトには、とても簡単な流れだけで、細かいことは書かれていませんね。
採用されてからデビューまでの過程は、昔とそんなに変わってないだろうと思います。
それって厳密に言えば、トレーニング以前の話ですが…
ええやないかっ。
まずは、謎に包まれた部分を、包み隠さずお見せしましょう。
それでは、出発でーす!
(おぎゃー)
目次
入社式とオリエンテーションは、オンステージに出る直前の準備段階
採用が決まった人は、入社式に出席します。
初回の入社式を午前中に行い、そのまま引き続き行われるのが初回研修、ディズニーユニバーシティです。通常ユニバと言います。
これは以前、説明しましたね。
入社式の際、かなり早い段階で、写真撮影が行われると思います。
ホントにさりげなく、じゃあお写真を撮りますね、と全員の上半身の写真を撮られます。免許の更新みたいに、順番に並ばされて、スクリーンの前に座ってあっという間に撮られる(笑)
え、なに、いきなり写真撮るの??? と疑問形になるのですが。
もうお分かりかと思いますが、これは通行証(IDカード)を作成するためです。関係者専用施設に入るためのカードです。
当日の研修が終了する時に配布されます。
あとネームタグもですね。
タグはお昼くらいに配られたはず。なぜなら……使うからです。ネームタグを使う?そんな機会が…あるんです。これ以上は言えません(笑)
さて、次の研修が後日行われます。
研修は1回じゃ終わらないんです。しつこいですね。でも必要な研修なので我慢して受けましょう。笑
僕が知っているアトラクションキャストの場合、2番目の研修を「運営部オリエンテーション」と呼んでいました。
この2番目の研修がない職種もあるようです。
オリエンテーションは、時期にもよりますが、大体20〜30名が一室に集められて、講座スタイルで受けます。
今はグループ参加形式じゃないかな。
教室みたいな席がきっちり並んでいるのではなく、丸テーブルごとに4〜5名割り振られて、気楽な感じで受講すると思います。(違うかも)
肝心の内容ですが、キャストになる直前ですからね、心の準備をさせる方向に持っていきます。
「ゲスト対応」により近い部分の練習、たとえば喋りとか動きとかに重点を置いた内容です。
自己紹介をさせたり声を出させたり、が盛り込まれているのです。
現場へ配属される直前の段階ですから、実践的な内容になるんですね。
こういう研修内容は、その時代に合わせて改良されていくので、僕が知っているのと現在では相当変わっているはずなので、割愛します。
ていうか、単に忘れちゃっただけです(笑)
その次は、ようやく現場へ配属されて、オンステージへ立ちます。
ここまで現場の人とはまだ接触なし。
★
この2回目の時に、初めてコスチュームを借り受けます。
フィッティングがあって、自分に合うサイズかの確認をします。
この時は試着して終わり。
この、自分が着るコスチュームを手にすると、ヤバい、本番がもう間近に迫っている…というパークが急接近してくる感じがします。
だって、次はもう現場ですからね!
きっとドキドキものですね。
オリエンテーションはただの準備運動、本番は現場でのOJT
2回の研修で十分にディズニー哲学を叩き込まれた後は、もういい加減にしろって感じになります。(笑)
だっていつまでも裏側でイスに座って講義を受けても、全然ゲスト対応してませんからね。
やっぱり、現場でやらなきゃ。
というわけで、次回からはようやく現場トレーニングです。
OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)ですね。
次に出勤すると、あらかじめコスチュームに着替えて集合場所へ来て下さい、と言われます。
そして、この日からもう先輩達と全く同じ立場です。
オンステージに立てば、ゲストから見たらみんな同じキャスト。自分がまだトレーニング中だとか新人だとか、一切関係なし。
外見からは見分けがつかないですからね。
パーク内にいれば、普通にゲストから声をかけられます。まあ常にトレーナーが傍についているので、焦ることはないですけどね。
あの、緊張がずっと続く感覚が懐かしい。
誰でも最初のトレーニングは一回だけですが、僕はキャスト経験がある時に、他のアトラクションに行くことが何度かありました。
この時は、そのアトラクションでは新人です。まあキャストの基本的な知識はある状態ですので完全な新人とは言えませんが。
でも、やっぱり新しいアトラクションのトレーニングを受けると、新鮮な気持ちを思い出します。
ああ、新人さんはこんな感じなのだよね、と再認識できるんです。
★
よし、この先は…トレーニングですが、もったいぶって次回へつづく。
ちょーーっと待ったーーーーー!
ここで終わらせるわけには行くか!
という、謎の抵抗を感じました(笑)
もう少し続けます。
待ち構えている側から見た新人さんへの期待の目線
ここで立場を逆転させて、新人さんを受け入れる方、つまり職場の方から見てみましょう。
こんなこと書くの、僕だけですね、マジで!(笑)
受け入れ一月ちょい前
「そろそろ新人さんが入って来る時期だよねー」
と、トレーナー陣や責任者の話題に上り始める頃ですね。
キャスト達も、新人さんは今年、何人くらい入って来るんですか?
と気にします。
今年の春は一気に30名!の年があれば、退職者が意外と少ないから10名かな、という時もあり。
その時を、ひたすら待ちます。
受け入れが始まる
いよいよ今季最初の新人さんのトレーニングが始まります。
春とは言ってもまだ2月の後半くらい。全然春は来ておらず、寒い日々が続く中。
ある日、突然トレーナーが初めて見る子と一緒にいるのを目撃します。
早番だと、朝の立ち上げ作業をしている中で、トレーニングのペアが歩いているのを見かけます。見慣れない人がいる……
あ、ついに新人さんが入ってきたか、と分かります。
遅番で出勤すると、すでにポジションのどこかに入って、実際のオペレーション(業務)を行っているのを見ることもあります。
トレーニングが本格化する
3月。
ほぼ毎日のように、トレーニングが行われています。日程をずらし、複数のトレーニングが走りますね。
一気にドドドっと入ってくるというより、一人ずつ入ってくる形式です。
なにせマンツーマンなので、大人数で入れても教えきれないんですね。
多い日は、3組くらいが同時に実施しています。
館内や屋外で、トレーニング組同士がぶつからないように配慮しながら、行われています。
キャスト達もみんな、今度入ってくる新人さん達、大丈夫かな〜と心配しつつ、見守っています。
で、トレーニングが終了したら、いよいよ独り立ちです。
最初は全然動けません。でも、大丈夫。
既存のキャストたちは、自分達が初めて独り立ちした時のことを覚えていますから、どれだけ苦労したか、緊張する時間を過ごしたかがよく分かります。
みんな、同じ道を辿って今に至っているのです。
トレーニング期間が終わった後
4月も上旬が終わる頃、ほぼ春のキャストは入り終えます。
★
アトラクションの中が盛り上がるのは、新人さんが多い年ですね。
新人さんの人数が多いということは、メンバーがガラッと変わるからです。
なんとなく、空気感がフレッシュになった気がします。
そして3ヶ月もたつ頃、つまり夏を目前に控えた、大体今頃かな。
6月くらいになると、新人さん達も徐々に慣れて来ます。
ふと気がつくと、同じシフトで入っている子達の顔ぶれが、ほんの4ヶ月前とは全然違ってることに気づくんです。
メンバーがガラリと変わると、全体の戦力がガクンと落ちます。
明らかに、アトラクションの稼働能力が下がります。
だから、一見、レベルが落ちたような気がします。
でも。
それも一時的な現象に過ぎないんです。そのうち、気が付かないほどゆっくりとではあるけど、少しずつ、少しずつ向上していきます。
心配はいらないんですよね。
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そんな時、僕は思い出します。
そうだ、こうやって世代交代を繰り返して、時代は少しずつ変わっていくんだな〜と。
これを営々と続けて来たんだ。
そんな、ちょっと思い出に耽る時があります。
3年前も、こうやって変わったんだ。
5年前も。
7年前も。
10年前もだ。
ずーっと、これを繰り返していくんだな、って。
チカピンヒルは、変わらずここにある。
ただ、キャストだけがどんどん入れ替わっていく。
こうやって、パークは変わり続けていくんだな。
っと、ちょっと感傷に浸ったところで、今回はおしまいにしますか。
それではみなさん、さようならっっっっっ!
(バブー)