みなさんこんにちは!
あっくんさんです。
今回も、キャストしか知らないことをご紹介します。
しかも!
さらに、ごく一部の、そのアトラクションキャストしか知らないことを取り上げます。
で、さらにさらに、最も地味な部類に入るものをご紹介しましょう。
もうあまりにもマニアック過ぎて、そんなこと誰も知らんがな!ってネタを出しますぜ、旦那。
なぜ地味なものを紹介するかというと、誰も興味を持たないからです(笑)
というか、知らないよね普通。
今回ご紹介するのがこれ。
クリーニングエリア
です。
なんじゃそりゃー、ですよね(笑)キャスト経験のある人であっても、知らない人が多いと思います。いや、ライド系アトラクション経験があっても知らないかも。
何か洗濯でもしてるんですかって感じですよね。
いえ、しません。
そこで何かがきれいになるんですか?
いえ、なりません。
クリーニングエリアとは、アトラクションのある場所を指します。場所の名前ですね。
ではこのクリーニングエリアには一体何があるのか?
それをご紹介しましょう。
オーケー、ディスパーッチ!
目次
クリーニングエリアは降り場〜乗り場の間の部分の名称
ライド系(乗り物型)アトラクションの施設で、乗り場と降り場が同じ場所にあるアトラクションがあります。
ビッグサンダー・マウンテン、スペース・マウンテン、その他多くのアトラクションがこのスタイルを採用しています。
列に並んだゲストのみなさんが進み、ようやく乗り場に到着すると、そこに乗り物がやってきます。
そして今まで乗っていた人が降ります。
で、空いた席に待っていた人が乗り込んで、また出発する。乗り場と降り場が一体化しているんですね。
多くのアトラクションは、この一体型を採用しています。
一方、乗り場と降り場が分かれていて、別の場所になっているアトラクションがあります。
たとえばスプラッシュ・マウンテンがその代表格です。
ホーンテッド・マンションもそうでしたね。
乗り場/降り場の分離型のアトラクションは、乗り場で待っていると、空っぽの乗り物がやってきます。そして停止したら、乗り込みます。
アトラクションを楽しんで、降り場に帰ってくると、乗客のみなさんが降りて、空っぽになって、どこかへ去っていく。
降り場でゲストのみなさんが降りた後、乗り物はどこかへ進んでいきます。一方乗り場では、誰も乗っていない乗り物がやってきます。
当然ですが、降り場でみなさんが降りた後、空っぽになった乗り物が、乗り場へ戻っていくわけです。
同じルートを一日中、ぐるぐる回っているのです。
降り場〜乗り場までの短い間には、空白の部分があります。そこは何もない空間なので、乗っていても意味がない部分です。
この、空白の部分のことを「クリーニングエリア」と言います。
(たぶんこれがあるアトラクションでは同じ言い方をすると思います)
クリーニングと言いますが、別に掃除をしているわけじゃありません(笑)。特に汚れていない限り、何もせず、ただ乗り場へ戻っていくだけ。
スプラッシュ・マウンテンのクリーニングエリア
まずはスプラッシュ・マウンテンから行きますか。
スプラッシュ・マウンテンは、降り場でゲストの皆さんが降りた後、20〜30メートルくらい進むと再び乗り場へ出てきます。2回カーブして、乗り場へ戻ります。
その間、天井がとても低いところを通ります。
ちょうど上図の「クリーニングエリア」と書かれた部分が、天井の低い場所です。
ボートの座席の前に掴まる手すりがありますが、その部分から高さ30センチも間隔が開かないくらいの低い位置を、鉄骨の梁が走っています。いや、20センチくらいしか高低差の隙間がなかったかも。
かなりすれすれです。
なので、もし降り場でボートから降りずにそのまま乗って行ったら、確実に胸から上を鉄骨にぶつけます(笑)。
つまり、スプラッシュ・マウンテンは、降り場から乗ったまま乗り場へ行くことは、物理的に不可能なのです。
下にしゃがみこんで座席の中に隠れれば行けないことはないですが、やりません(笑)。
じゃあ、なんでそんなに天井が低いの?って疑問が湧きますよね。
まあ、これは建物の構造がそうなっているからなんですが、その天井の低い部分の上を、出口通路が通っているのです。
こんな感じだったかな。
みなさんがボートから降りると、細い通路を歩いて、出口通路を出ていきます。
そう、ゲストのみなさんが、降り場で降りてから、通路を通って外に出ていきます。その通路の真下を、ボートが通過しているのですね。
だから、天井の低い場所を通過して乗り場へ向かうのです。
出口通路はちょっとだけ上り坂になっていますが、傾斜は浅いので、クリーニングエリアはあまり高さを確保できないのです。
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せっかくなので、スプラッシュのクリーニングエリアにあるものをご紹介しようかな。
ちょっと広いように見えますが、実際に人が行けるのは、囲われた部分の下の方の一部だけです。天井の低い箇所は人が通れないようになっています。僕らも入っていきません。
他にあるのは、ストレージ(格納庫)への切り替えスイッチ(ポイント)があります。
スイッチと言っても押すスイッチではなく、隣接する格納庫にボートをしまう際に方向を切り替える機器があります。
ガードレールみたいな部品を水面に突っ込むと、ボートの進行方向をストレージ側へ切り替えることができます。それが普段は、空中に持ち上げられた状態で固定されている。
スプラッシュのキャストはそれを「カブトムシ」って呼んでました。確かに、カブトムシの角チックな形状をした機器が設置されています。
いやもちろん、正式名称は違いますけど(笑)
正式には「ストレージ・スイッチ」です。形は描くのが難しいので省略。
ボートは水流に乗っているので、脇のガイドレール状の機器が動き、ストレージ側、進行方向右側に進むようになるのです。
あと、僕らキャストが外に出たり、移動する時もよく通ります。
地味〜な場所なんですが、こんな何の変哲もない場所であっても色々思い出があって、語っているときりがないので、このくらいにしときます。
ホーンテッド・マンションのクリーニングエリア
超ざっくりとした図でスミマセン(笑)。
僕がキャストとして勤務したことのあるアトラクションでもう一つ、クリーニングエリアがあるのが、ホーンテッド・マンションです。
僕の記憶もかなり薄れているのでかなりいい加減ですが、こんな感じだったかな、と。
ホーンテッド・マンションは、最初に館に入場したあと、ギャラリーを通り、伸びる部屋へ招かれて、その後広い回廊を通って乗り場へ向かいます。
(図の左上のあたりが回廊です。)
回廊の先に乗り場があって、動く歩道に乗り、そこから一列に並ぶ乗り物に、乗り込みます。
ちなみに、乗り物は卵型の真っ黒な形状をしています。
キャストのみんなは『パド』って呼んでいました。
キャストが誘導してくれるので、2〜3名ずつ、乗り物に乗ります。そして館の内部へ出発します。
そして最後に、リトルレオタの未練がましい誘惑(笑)を振り切って、現実世界へ戻ってきますよね。
で、再び降り場の動く歩道に降りて、出口通路を出ていく。これでおしまい。
空っぽになったパドが、Uターンして乗り場へ戻っていきます。
こちらのクリーニングエリアは、真っ暗で真っ平な床面をそのまま進んで乗り場へ戻っていました。なので、実はホーンテッド・マンションは、乗り物に乗ったまま乗り場へ行くことができるんですよ!
なんなら、2周連続で乗れちゃいます。
ただし、アトラクションキャストはそんなことしません(笑)。2周連続で乗っても全く意味がありませんので。時間の無駄ですからねー。
キャストには遊んでいる暇なんかないんですっ(泣)。
でも、実は僕は、降り場で降りず乗ったままで2周目を行ったこともありますが(笑)。
ホーンテッド・マンションのクリーニングエリアは、乗り物が動いている脇を通ることができます。真っ暗だけど、特に障害物もないのでつまづくことはなかったかな。
この通路は、車椅子利用ゲストが乗ってから、車椅子を降り場へ移動させる際に、ここを通りましたね。
あと、休憩に行く際にも通るかな。リードオフィスから外へ出る時も使ったような気がします。すっかり忘れてしまったな……。
クリーニングエリアを見ることのできる『カリブの海賊』
アトラクションの、みなさんゲストが楽しめない場所がクリーニングエリアと言っていいかも。
ですが、唯一? そのクリーニングエリアを楽しめるアトラクションがあります。
それがカリブの海賊です。
カリブの海賊の建物の入口を入ると、いきなり目の前に水路が現れ、ボートが浮かんで進んでいるのを見ることができます。
あれは、降り場を出発したボートが流れてくるところなのですね。そして前方の乗り場へ向かっていくというわけです。
僕自身はカリブの海賊のキャスト経験がないので、想像するしかないのですが、降り場が少し低い場所にあるようです。
カリブの海賊の出口は、上りの傾斜がついていましたよね。
だから、ボートはきっと上り坂みたいなところ(リフト)を持ち上げられて、入口へ姿を表すんじゃないかな、と思います。
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アトラクションって、デザインもそうですけど、施設も様々な工夫がこらされていて実に面白いのです。
ただしキャストにとっては、正直言うと使いにくい施設が多いのが玉に瑕でして……(笑)。
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他には、クリーニングエリアがあるアトラクションはあったかな?普段あまり遊びに行かないもので、思い出せません。ごめんなさい!
でもこうして改めて考えると、乗り場と降り場が別の場所にあるアトラクションってけっこう少ないな、と気付きました。
僕が勤務経験した中でも、乗り降りを同じ場所で行うアトラクションの方が多かったですね。
それじゃ、また!