社員って、どうして使えない人が多いの?

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宙を舞う女性
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みなさんこんにちは!あっくんさんです。

バイトが多い職場で働いていると、社員さんはほんの一握りですよね。
その社員さんですが、このように感じたことはありませんか?

『社員って、使えない人ばかりだよね』

うちの職場の社員さんは優秀ですよ、という方も少なくないと思いますが、中には上のような感想を持つことがあります。

それには理由があります。
確かに本当に使えない場合もありますが、そうでない場合もあるんです。

僕も長く勤めていたおかげで多くの社員さんたちと一緒にお仕事していました。優秀な人もいれば微妙な人もいましたね。

いやいやうちの職場の社員は本当に使えないんだよ、という方も、社員が全員優秀過ぎてむしろ居心地が悪かったよ(笑)という方も、とりあえずお読み下さい。

それでは、出発でーす!

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社員は異動が頻繁なため希少スキルを蓄積できない

僕の観察してきた範囲で、アトラクションキャスト(運営部)における社員さんの出世(?)コースを説明します。

正社員は入社後、短期間で複数のロケーション(職場)へ異動を繰り返します。まずは、基本的かつ汎用的な業務知識や経験を積むための期間というわけですね。

現在の所属部課の共通の知識・経験を積むのに、人によりますが1〜2年くらいは修行期間があるでしょうか。もっと早く次の段階に進む人もいますが。

で、次は責任者になる段階です。
ここで優秀な人は責任者としての修行期間が始まります。2〜3ヶ所で経験を積み、適任であればそのロケーションで数年間、リード(責任者)職を続ける場合が多いです。

何にせよ、社員は何度も異動します。
その度に、そのロケーション独自のやり方を一から習得しなければなりません。どこもそうだと思いますが、その職場特有の業務やイレギュラー対応があり、時間をかけて徐々に身につけていきます。

その間、未熟な期間が発生します。
たとえ他のアトラクションで基本的な業務を体得していたとしても、そこだけの現象もあるので、それらを完全理解するまでは、数ヶ月〜数年はかかるわけです。

その未熟期間中は、「使えない」状態が続きます。

一方で、バイトだと基本同じ職場に居続けます。
すると、徹底的に仕事をやり込むため、範囲は狭いですが、とても深く経験を積んでいきます。レアケースの経験が蓄積されていくんです。

たとえば、月に一度あるかないか。
さらに、数ヶ月に一回あるかないかのケース。
さらに、年に一度あるかないか。

こういったレアな事象は、同じ仕事をひたすらやり続けないと遭遇しません。

僕みたいに同じところに10年以上いると、5年に一度しか起きないような超超イレギュラー対応とかも知ってたりするわけで。ほとんどのリードは一度も見たことない、知らないようなやつです。

まあそこまで極端なレアケースでなくとも、イレギュラー対応が発生したら誰だって焦りますし、ちょっとイケてない対応になることもあるわけで。それを見て使えないな、と先輩バイトが言うかもしれません。
致し方ないです。

だって、経験したことなければ対応も難しいですよね。(もちろん、リードの職責として知ってはいるけど、自分が当たったことがないという状態です)

単純に経験量の多い少ないで評価されるのは、どうしようもないんです。だから、比較的社員さんはスキルに深みがない(狭く深い専門知識がない)。

必然的に、勤務年数を重ねたバイトの方が、深く狭い経験は豊富だったりします。

社員は責任ある役職へ昇格し、やがて無能になる

2つ目の理由です。

社員さんはバイト達とは異なる役職に就くことがほとんどです。いわゆるバイト達を束ねる管理職ですね。

責任者になることで、その人の給与に見合った働きをしてもらう必要があります。
給与額が高く、一人当たりの教育コストも高い社員は、より高いパフォーマンスを発揮してもらわないとなりません。

普通のキャストと同じ仕事をするなら社員である必要はないわけで。バイトで十分です。

責任者であり、リーダーです。
人の上に立つ役職です。

さて、ここでピーターの法則をご紹介します。

ピーターの法則
ピーターの法則 – Wikipedia

ピーターの法則を簡単に説明すると、

人は能力がある限りどんどん出世していきます。
やがて、自分の能力の限界に達すると、そこで出世は止まります。
止まった時、人は必ず無能になる、という法則です。

どういうことか。
要するに、その人の能力の限界より上の階級まで出世階段を登り、アップアップ状態になってしまう、という意味なのです。

社員さんは「お前は責任が重い立場にあるんだぞ」と、上から常にプレッシャーをかけられています。

だから、頑張ります。そして成果を出します。
すると、上司はそれを認めて昇格させます。より責任が重い立場になります。

それでも有能だったら、さらに出世させるんですね。
最終的に限界に達すると、それ以上成果を出せなくなります。

そんな状態の社員さんを見ると、何だか苦戦しているな、仕事がきつそうだな、なんかダメダメだな、と感じてしまうのです。

それが、「使えない」の正体です。

自分の希望を聞いてくれない責任者は「使えない」

社員さんの能力とは別に、「私達の要望を聞いてくれない」時にも、使えない、と感じます。

たとえば、僕がいたスプラッシュマウンテンでのお話です。

キャストって、アトラクションにあまり乗れないんですよ。勤務中は色々やることがたくさんありますから、乗ってる暇がない。ただし、乗るチャンスがあります。

夜、閉園時間を迎えて最後のゲストがボートに乗ります。すると、最後のゲストが乗った次のボートに、キャストが乗るんです。(これは必ず乗ります)
最低一人が乗れば十分なんですが、優しいリードだと、

「乗りたい人、乗っていいよ」と言ってくれます。
「やったー、ラッキー!」
って、最後に乗り場のポジションにいた子たちが、乗れたりします。

実際は、閉園時間になったからといって全作業が終わったわけじゃなく、こまごまとやることがあるので、みんな乗っちゃうとそれができない。
だから、一人だけしか乗せないリードが多いんです。

その日の遅番のリードが誰かによって、乗れる乗れないがある程度予想できます。
今日は◯◯さんだから乗れないね、と事前に分かります。
そんな時、「あの人は使えない」というわけです。

まあ、これはたとえですので、もっと切実な要望の時についポロッと口にする人が多かったですね(笑)

甘えられない責任者(社員)は、使えない。
ワガママですが、そういうニュアンスもありますよね。

結論:使えない社員を嘆くより、自分をしっかり育てよう

ほとんどの場合、社員さんが使えなくて迷惑なことって、ないと思います。そりゃあ個人的に困ったな、くらいはあると思いますが。

大体は、自分の「お気に召さない」だけです。気に入らないってだけ。

もちろん、個人として、単純にキャストとしての能力不足な人もいるでしょう。
でも、だからといって困ったことなんて、ないです(責任者にとっては迷惑かもしれないけど)。
少なくとも、僕はなかったですね。

そんなことをいちいち気にするより、自分がしっかり仕事できているか、そっちを気にかけたほうが、遥かに健全ですよ。

他人の非を嘆くより、自分の非を改善しよう!
自分の能力を磨き、自己育成に力を注ぎましょう。

それが今回の教訓です。

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あっくんさん

あっくんさん

元TDLにてアトラクションキャスト勤務を経験した十数年間を回想する場。このブログはそんな僕の、やすらぎの郷でございます(笑)。

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