脚本の超基本的な書き方・基礎編【撮影現場を想定した脚本を書こう】

脚本の書き方・超基礎編

ここでは脚本の書き方の中でもごくごく基本的な方法を説明していきます。

これを読めば、基本的な映像表現の基礎が分かります。これから脚本を書いてみたいと考えている方は参考にしていただければ幸いです。

僕はシナリオ・センターに10年近く在籍していました(そのうち4年くらいはサボっていたのでカウントから外します)。
実質5年少々を通学して学んできました。
なおシナリオ・センター独自の手法に関しては詳述しません。興味がある方は直接学んだ方が僕に聞くより正確です(笑)。と言っても関連書籍を読めばほとんど書いてあるんですけどね……。

実際僕もまだまだ、勉強中です。

これからプロの脚本家を目指す人は、一緒に学んでいきましょう。

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脚本の書き方には定められたルールがない

実は、脚本の書き方にはルールや決まりはありません。なぜなら国家資格でもないし免許制でもないので、きちんと決まったルールがないのです。

だからプロの脚本家はみなさん、けっこう自分の好きな書式で書いています。

なぜ決まった書式がないかと言えば、脚本の完成が最終目的ではないから、でしょう。

最終的に映像が撮影できて編集が終われば完成です。制作途中の脚本がどんなルールで書かれようとあまり関係ないんです。要は映像が撮れればオッケーですから。

脚本家が書いてそれを監督やプロデューサーが読んで検討する。内容が理解できれば何の問題もないわけです。

と言っても、大まかな約束ごとはあって、さすがにそれを守っていないと内容が理解できないので制作現場が混乱します。監督が理解できない脚本はきちんと撮影ができないでしょうし、誤解や齟齬が生じると全然違う映像になってしまうかもしれません。

文字で全てを表現する脚本だからこそ、正確に描く必要があります。とは言えダラダラと説明文が続くのは無駄ですし、説明だらけの脚本を映像化しても、おそらく面白みにかける映像になる可能性が高いです。

だからこそ、最低限度の基本的なルールはあるのです。
基本的な書き方を知っておくことはプロへの第一歩であり必須のテクニックなのですね。

基本を身につけることがプロへの第一歩

では現場で通用するルールはないのかというと、あります。プロの方が実際に書いている作品がそれに当たります。撮影が行われた作品にはどれも共通のルールがあり、それをお手本にすればいいというわけです。

脚本はけっこう売られているものもありますし、雑誌に掲載されているものを参考にすればいいと思います。

僕が売られている脚本を読んで自己流で書いて、あとからスクールで学んでみると、知らなかったこともいくつかありました。でもそれを知らないからと言って書けないわけではないです。

大事なことは、何が言いたいのかがしっかり伝わる書き方です。でも、やはり基本的な書式やルールを知っていて書いた方が、いろいろと有利なのは間違いありません。
現在、シナリオコンクールで評価される作品はどれも基本的な書き方がきちんとできているものばかりです。
個性を発揮するのは大事ですが、それもルールができていることが前提になっています。

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脚本に書く形式は3つの要素からできている

脚本に書く形式は3つ。


ト書き
セリフ

この3つを駆使して書いていきます。

それぞれを説明していきますね。

柱(読み:はしら)

これは場所を指定しています。今どんな場所に人物たちはいるのか。どんな場面なのか。

◯を頭につけて、その後に続いて場所の指定をします。これは本来、シーンナンバーを書き入れるための丸です。
映画の脚本だと◯の代わりに数字を1から順番に入れていく方もいます。
これは、撮影までに、途中でシーンを入れ替えることが何度もあるため、最初は数字を抜いて◯だけにしておいて、完成したら番号を書き込むようですね。
テレビドラマ脚本でも、◯の代わりに数字を書く脚本家がいます。

また柱には大まかな時間帯の指定も入れます。朝や夜など、時間帯によって風景が全然変わりますので、柱で指定します。

要するに、どんな場所で撮影するのかを指定するのですね。

ト書き(読み:とがき)

これは説明文です。具体的にどんなことが起きているかを説明します。人物の行動を説明するとか、その場所で何が起きているかを説明します。

よく言われるのが、ト書きには映像に映るものだけを書く、ということ。
映像には映らないもの、たとえば『〇〇にとって青天の霹靂である』とか『〇〇は穴があったら入りたいと思った』などと書くのはNGです。

だって、人物の心情や心理は映りませんからね。もし人物の感情を書きたいなら、それを動きやセリフで表現して下さい。

花子、空に向かって大きなガッツポーズ。

太郎「おっしゃあああ!」

これなら人物の気持ちも分かりますよね。

台詞(読み:せりふ)

人物が何を喋るかを書きます。具体的に何と言っているか、言葉そのものを入れます。
頭に人物名を書き、「」(カッコ)でくくります。

すず「お邪魔してごめんのー」
(チア☆ダン第一話より)

セリフが長くなって改行する際は、頭を一段下げます。ちょっと横書きなので分かりにくいですが(ほとんどの脚本は縦書きです。後で追記予定ですので、とりあえず今はご容赦下さい)、

長いセリフになって3行、4行になっても、以下は一文字分下げて改行します。でも、これをきちんと自動的にやってくれるシナリオエディターが全然ないんですよね……。Windows用のソフト『O’s Editor』くらいしかないんです。
僕はMac使いなので、いちいちWindowsで清書するのが面倒で。かと言ってブートキャンプでWindowsを立ち上げたりするのは面倒だし、設定が超メンドイのですよ。
ちょっとそこらへんは試行錯誤中です。おっと話がそれましたね。

 

セリフにちょっと間を持たせたい場合、『……』を使うと効果的です。

太鳳「お姉ちゃん……」

『……』は、セリフに間を開けるために入れると効果的ですが、入れすぎるとなんだかもたもたしている印象になりますので多用はしない方がいいでしょう。
でもあえて入れすぎる人もいます。たとえば北川悦吏子さんはやたらと入れるときがあります。特に恋愛ドラマの時にバンバン使っています。
どれだけ使うかは、書いてみて自分で判断して下さい。

「……」だけで言葉を入れない書き方もあります。
つまりセリフなしで……だけ。無言で、でも何か言いたそうな感じを出せってことですね。
これって、無言とどう違うの?というと、正直黙ってるのと同じなんですよ。じゃあセリフなしかというと、あるわけです。

つまり、役者さんに、『言いたそうだけど黙っている』という演技指示をしているわけです。
ダメじゃないですけど(プロでもけっこう書いています)、これは俳優さんからすると『ここはあなたの演技でカバーしてね』と言われているようなものです。
実際に演じるのは役者なので、演じる方がどうするかも考慮すべきかと思います。

俳優さんはおそらく拒否しないでしょう。演技力が抜群に上手な人なら見事に演じてくれますが、そうでもない俳優さんだと適当に流されるかも。脚本家のあなたはそれでもいいですか?ってことです。

あと、セリフの中に()で説明や補足を付け足す手法が、今は主流になっています。
たとえば、

すず「ありがとう……(微笑む)」

細かい指定を入れるやり方です。
本来、セリフの中には人物が喋る言葉だけを入れるべきですが、今はプロアマどちらも普通に使っていますので、この手法が認められているようです。
だからといって、ここで細かく登場人物に指示を入れるのはやめたほうが無難だと思います。

入れるとしたら、(頷く)とか(手を振る)程度の、手短な表現のみにとどめるといいでしょう。

すず「うん(慌てて手を差し出したけどやっぱりやめて、寂しそうに立ち去り後ろ姿を見せる)」

なんて感じで長々と書いちゃダメってことです。それはト書きの役割ですからね。

脚本に書くのは基本的にこの3つだけを書きます。

他に、演出上(F・O)とかを使う人もいます。シナリオスクールで学ぶと、ほぼ禁止されているので書きませんが(笑)
これはフェイドアウトの略で、演出上の指定であり脚本では使いません。フェイドアウトするかどうかは監督が決めることであり、脚本家が指定することではないからです。
まあこのあたりは、監督やプロデューサーが考える領分ということですね。

詳しく書くと、かなーり長くなりますので、追記します。

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