創作テレビドラマ大賞、今月末が締め切りですね。
進捗はどうですか?
一般的には早めに完成させて、直しを入れる時間的余裕を持つべきと言いますが、やり方は人それぞれ。ギリギリまで練ってから書く方もいるでしょうね。
実際はやってみないと分からないのが正直なところ。
シナリオスクールの講師は言います、十分に時間を確保して何度も手直ししましょうと。
それは正しい。そしてそうするためには、事前に計画的に書いていかないと実現できない。期限をしっかりコントロールし、きっちり仕上げるのはプロ必須の条件です。
しかし、だからこそ難しい。どうしても作品の質にこだわれば、遅れるのが普通です。
Contents
締め切り直前に必ずやっておきたいこと
シナリオセンターに通っていた頃、よく言われたのが、
「ギリギリで全部見直す時間がない時に直すとしたら、主人公のセリフだけを見ていけ」
でした。
気になる部分を全部片っ端から見ていく時間があるなら見ればいい。でも時間がない時。もうセリフくらいしか見直す時間がない時、ありますよね。
仕方ないんです。ギリギリの時ってどうしてもある。仕事をしている方ならお分かりでしょう。
まあ、そんなギリギリになるまで放っておくほうがいけない、と言われたらそれまでなんですが…。電車だって駆け込み乗車をしたくないけどやらざるを得ない時があるから駆け込むわけで。
で、他に自分が心がけていることは、
・募集要項をきちっと読む
・原稿は郵送のみか、ネット応募可能かを確認しておく
・郵送のみなら、プリンタのメンテナンスと用紙、インクのストックを確認
・締め切りの最終期限を把握しておく
順に説明しますね。
募集要項をきちっと読む
まず募集要項ですが、これ、非常に重要ですよ。もう一回言います、募集要項は非常に重要。
これをナメている人、すごく多いと思います。
俺の情熱が伝われば、たとえルールからちょっとくらいはみ出ていても分かってくれるし、作品の面白さが伝わるはずだ。
審査員が見る目を持っていれば、オレの熱い魂の叫びをしっかり受け止めてくれるはずだ!
なーんてね。
…。
甘い。
甘ーい!
甘すぎるウゥぅぅうぅぅぅぅぅうぅぅぅうぅ!!!!!
んなわけねーだろうが! ったく!
お前の情熱とか熱意とかやる気とか魂なんぞ、100億分の1も伝わってねーんだよおおお!寝ぼけたこと言ってんじゃねーっつうの。
いいか、まずコンクールはルール最優先なんだよ。ルールを守れない奴はただのバカ。
バカを通り越した、ただの勘違い野郎に過ぎないぞ。
例えば野球の試合に出たとする。
打席に立って、ピッチャーの剛速球を見事、打ち返したとする。当然、一塁に向かって走るよね。でもそこで、
「オレはオリジナリティでは誰にも負けないぜ!」
と叫んで、三塁に走り出したら。
ただのバカでしょ? もちろんゲームには勝てないよね。
それと同じこと。1人で芸術作品を作りたいならどうぞ、お好きに勝手にやってください。
でも、ドラマも映画も共同制作なんだよ。
脚本家だけじゃない、俳優もいるしカメラマンもいるし演出家もいる。撮影を支えるスタッフが何十人もいて、全員で協力しあって作品を作ろうとしている。
共同作業なわけだ。ここでお互いルールを守って担当する仕事をきちんと完成させることが、全体の進捗をスムーズに進める鍵となるわけだ。
だから、シナリオ担当として、この人は自分の仕事をきちんとやり遂げてくれる人かな?と言う部分も、実は見られているのだ。
いやもちろん、シナリオだけを見てもそんなの分かるわけはない。
でも、応募作品がきちんとルールに則って提出されているかは、分かる。
書式は正しいか、文字は適切に並んでいるか、用紙は規約通りに綴じられているか、タイトルは、あらすじや人物表はどうか。
総合的に見て、ちゃんと「人の話(ルール)を聞いているか」は、分かる。
めちゃくちゃ質が高くて誰もが傑作と認めるレベルだったら別だけど、そんなすごい作品を書けるなら、そもそももっと早い段階で見出されているはずじゃね、自分? 今まで誰からも評価されてこなかったのには理由があるんだよ。
ルールを守ったからと言って大賞が取れるわけじゃないが、守らなくて選外になる可能性があるなら、守らないのはバカらしいよねって話。
原稿は郵送のみか、ネット応募可能かを確認しておく
最近のコンクールはネットから応募ができるようになりました。
なので、本当のギリギリ期限、最終日の23時59分まで粘ることもできます。ある意味助かる部分ではありますが、反面ネット接続がうまくいかないと非常〜にまずい事態に陥ることもありうるのです。
ネット応募可能な場合、原稿はWordファイルでアップロードする場合が多いですね。
何年か前に、フジのヤングシナリオ大賞で、ネット応募をしようとした時。
最終日にやっと完成した原稿をWordで整えていざアップロードだ!と意気込んでボタンを押したら。
あれ?
…できない。
なぜ? と思って何度もトライしたけどダメ。
首をひねること30分。
ようやく気づきました、募集要項の一文に。
「Word2007以降のみ有効です」
自分のPCのWord、2003じゃんか……!
だからできなかったのか……。
しかし諦めきれない自分は、去年使ったWordファイルが前回はアップロードできたことを思い出し、そのファイルの中身を入れ替えて、アップロードさせよう、と思いつきました。
去年はアップできたんだから今年もそのファイルを使えば可能なはず! 俺、賢いぜ!
結果は……やっぱりダメでした。
おそらくその年からアップロードのフォーマット自体が変わったんでしょうね。
呆然とヤンシナの応募ページを見つめながら、応募期限が過ぎていくのを眺めているしかなかった……。
(その時間からWordをネット購入すればいいじゃん、と思いましたがそこまでする気力は執筆に使い果たしてしまい、残っていなかった)
ネット応募で行くなら、事前に練習しておくべきです。
どんなサイトで、どうやればアップロードできるか。どのボタンを押せば原稿が送信されるか、直前までの動きを実際にテストでやっておくと余裕が持てます。
でないと直前にうまく行かなくてめっちゃ慌てますよ。
郵送のみなら、プリンタのメンテナンス、用紙やインクのストックを確認
郵送でも苦い経験をしたことがあります。
最終日の夕方に作品が完成し、印刷しようとしたら、プリンタがインク切れを起こした!
ぬおおおなんてこったぁぁ〜〜〜〜!
インクの予備がない!しかも今からじゃ、インクをネット注文しても間に合わない!
これは、買いに行くしかない!しかしプリンタのインクを実売している店などあるのか…?
直近のイオンには売ってましたぁ!やったぁ〜と買い家に戻り、印刷していると…
あれ? まさか……用紙が残り少ない! ひょっとして足りない?
今度は紙切れかよおおおおぉおおおおおぉおぉぉぉお!
用紙の予備がなくなりかけているぅぅぅぅぅぅぅぅ!
慌てて買いに行き、全力でチャリを走らせて舞い戻り、印刷を済ませて慌てて郵便局へ駆け込んだ時はもう期限の夜11時半を回っていた、なんてことも。
オマケ:郵便局の営業時間にご注意を!
また別の年には、近所の郵便局の集配局の営業時間が短縮され、去年は夜0時まで深夜窓口が開いていたのに、なんと今年は、平日は19時で終了してしまい、20時に余裕で駆け付けたらもう閉まっていて呆然としたことがあります。
その後、別のコンクール応募の際に、それなら夕方までに…と再び行ってみると、土日は午後16時まででクローズ。
18時に間に合うと思って行ったら閉まっていてショック! とか。
仕方ないので、電車に乗って二駅ほど隣町へ行き、夜道を歩いて集配局へ行ったこともありました…。
郵送なら、郵便局の営業時間も要チェックです。
締め切りの最終期限を把握しておく
締切り日の日付だけでなく、時間も確認が必要ですよ。
上で説明した郵便局の時間のみでなく、当日の消印がつくかどうか。これも意外と重要です。
親切な郵便局員さんだと、夜に持ち込むと「本日の消印がつきませんがいいですか?」と聞いてくれたりします。
逆に「本日の消印にしておきますか?」とわざわざ聞いてくれる人もいて、控えめに言って神な人ですね。
神なのか人なのかどっちじゃいって感じですが。
教訓。事前の準備は大切です、いやマジで。
最終日に必死こいて不足品を買いに走ったり郵便局を捜して慌てて飛び出したり、もういっつもいっつも最後の締切日に慌てることにならないように。
だから募集要項は、きちっと読むことが大切なのです。
そう言えばプリンタが直前に故障したことがあったなあ。最終日前に気づいたので急いで購入し、届いたらすぐセッティングして印刷、なんて駆け込み作業をしたこともあったっけ。
トラブルはいつ何どき起きるか分からないのですよ。いやマジで。