シナリオコンクールに応募するなら、主催目的に合わせた作品を応募しよう

世界一の祝杯の画像

もうすぐ締め切りがやってきますね。

そう、例のやつです。
テレ朝のシナリオコンクール。

本気投稿をする皆さんならもう取り掛かっているかと思います。早い方はすでに応募原稿を完成されているかもしれませんね。
しかし、まだ一月半あります。これからでも全然間に合います。

ところで、脚本家志望のみなさんは応募するコンクールを選んでいますか?

え、賞金の高いコンクールを狙ってる?それとも応募人数の少ないマイナーなコンクールを狙ってるとか?
受賞できれば何でもいいや、とばかりに適当に応募してしてます?

忠告しておきます。コンクールはきちんと選んで応募しないと、受賞どころか全く評価してもらえませんよ。どういうことかって?それを説明しましょう。

本気でプロになりたい方は、応募するコンクールは意識して選んで応募しましょう。

 

コンクールにはそれぞれ主催する目的がある

これから応募しようと思っていたコンクールがどういういきさつで作られたか、ご存知ですか?
公式サイトを調べれば掲載されています。

なぜそれを知る必要があるかというと、コンクールはその賞の目的に叶った作品を選出する傾向があるからです。
たとえば新人育成のためとか、テレビ局の有望な主戦力になってくれる人材を発掘するとか。

逆に言えば、どんなに優れた作品も、主催意図にそぐわない作品は選ばないということなのです。
どんなに面白くても、ですよ。
たとえば、橋田賞というコンクールがあります。あの橋田壽賀子さんが設立したコンクールですね。

ウィキペディアを見ると、

橋田賞(はしだしょう)は、橋田壽賀子が理事を務める「橋田文化財団」により1993年に創設された賞。
日本人の心や人の触れ合いを取り上げ、放送文化に大きく貢献した番組や人物に贈られる。新人脚本賞は公募される。

とあります。
つまり、橋田賞にホラー作品の脚本を応募しても、絶対受賞できません。鈴木光司さんのリングを上回るほどの作品を出しても無駄なのです。(心の触れ合いを見事に描いたホラー作品なら行けるかもしれませんが……そんな凄い作品、書けます?)

自分がどんな作品を書いたか、書きたいか。それによって応募するコンクールを決めないといけません。

では各コンクールが、どのような作品の応募を期待しているのでしょうか。
僕はテレビドラマ向けコンクールを目標にしているので、主要なものを取り上げます。
応募資格を見ていきましょう。

スポンサーリンク

テレビ朝日新人シナリオ大賞は比較的高年齢の応募者向け

テレ朝のシナリオコンクールは以下のような募集主旨を掲げています。

性別・年齢・職業は問いません。プロの脚本家を目指している方。
そして、従来のテレビドラマの枠を超えた驚き・感動・楽しさのある脚本を書く意欲のある方。

 

割とシンプルな文言でまとめています。プロを発掘したいという強い意欲が感じられます。

従来のテレビドラマの枠を超えた、ですよ。本当に超えちゃっていいんでしょうか、と思います。というか超えるつもりあるのかなー?
驚き・感動・楽しさのある脚本を書く意欲のある方。意欲があれば誰でも評価されるということ?

もちろん実力を備えた人を受賞させるので、この限りではないでしょうけど。

また、このコンクールは比較的年齢が上の方、30代〜それ以上の方が評価される傾向にあると感じます。

若い方が不利なわけではないのですが、おそらく評価ポイントが、人物の感情の起伏や機微を表現できているかを重要視しているふしがあります。
いくら年齢が上でも、しっかりドラマが作られていないと評価されませんが。

あくまで、例年の受賞作品を読んだ僕の個人的な感想ですけどね。

あとテレ朝の最大の特徴は、最終審査を現役のお三方が行っていることですね。

大した違いはないのでは?とお思いでしょう。でも、かなり際立った特徴だと思います。
最終選考委員の井上由美子さん、岡田惠和さん、両沢和幸さんが最後に話し合って決めるわけです。月間ドラマ誌の書評を読めば何となく分かると思いますが、このお三方の意向で最終審査は決まります。

そしてお三方の意向は、もちろん事前に作品を読み込んだ末に話し合われるのですが。
話し合った結果、個々の評価が合わさって最終決定されるわけです。で、それぞれこの人が大賞だろう、という予想を抱えて審査に臨み、その現場で3方の合致を見た上で決定されます。

一番確率が高いのは、無難な選択をして合致する場合が多いです。
その次は、強い印象を与えた作品をピックアップして、それがあれよあれよという間に、大賞の候補になっていくケースです。

まあどうなるかは話し合いで決まります。
もう、微々たる僅差で、決まります。
つまり、大賞に選ばれるか否かは、ほとんど差がないということ。

最終審査まで行けば、獲得賞金に差はあるけど、評価の高さは同じと言っていい。
大賞と佳作では、受賞履歴として残る記録では大きな差になります。

でも、のちの活躍を考えると、このコンクールもほぼ差がない。
審査なんて、その瞬間の気まぐれで決まってしまう、ということ。

これも、僕の勝手な考えですけどね。

スポンサーリンク

 

フジテレビ・ヤングシナリオ大賞は若ければ絶対トライすべき

フジテレビの、おそらくテレビドラマ向けコンクールでは最も有名と言えるでしょう。

募集要項はシンプルですね。

自称35歳以下。
プロの脚本家を目指す方。

 

応募資格のみだとこれだけなので、よく分かりませんね。
公式サイト内に以下のようなメッセージが掲載されています。

作品を選んでお終いではなくて、その人を選んで、彼らと一緒になって手を携えて、新しいソフトを作り続けていき、シナリオライターとして一本立ちしていただく。そして、その結果我々のソフト力が増すということを目指しています。

要するに、フジのドラマを作ってくれる貴重な戦力を探しています、ということですね。

ここだけを読むと、そりゃプロとして活躍したいから応募するんじゃん、と思ってしまいますが。実はそうでもないんですね。
コンクールに応募する人って色々で、本気でプロを目指している方がいれば、単なる賞金稼ぎ目的の方もいるんです。そういう人は、運良く受賞したらそのままドロンしちゃいます。

過去にそれで苦い経験を、コンクール主催者は何度もしていることでしょう。

ただ、コンクールの応募規定に、プロにならなきゃ受賞させないとは一言も書いていません。一定数、そういう方が含まれているのは仕方ないのかもしれません。

話を戻して。
フジのヤンシナは、伝統的に、一芸で突破できるケースが割とあります

どこか一点でも他人に秀でる部分があれば、そこが過大に評価されるパターンです。

また名前通り、ヤングな人に評点を甘くつける傾向があります。
つまり「将来性が大いに感じられて有望な人」。言葉を変えると、「伸びしろが大きく、一緒に次世代の主流になってくれる、夢を見させてくれる人」を求めているんですね。

これってやっぱりフジテレビの伝統なんだと思います。

フジテレビはかつて月9で一斉を風靡して、一時代を作り上げたドラマ枠をいくつも持っていました。そのフジの黄金時代を作り上げた脚本家たちが、このヤンシナから出てきた若い世代のライターたちでした。坂元裕二、野島伸司を筆頭に、続々と新人を排出してきたヤンシナが、実質的に時代を作ったわけです。

いわば、コンクールがドラマ界を牽引してきたということ。
だから、若い新人は常に大きな期待を持って歓迎されるのです。これがフジテレビの原動力であり、また同時に急所でもあります。

コンクールがうまく機能して才能を発掘すれば、新しい時代を作れる。うまく機能しないとドラマ制作システムが空転して低空飛行になってしまう。
その重要な任務を背負わせる「ド新人」を求めています。だから、若い新人には極端に甘い。

あなたがもし若い人なら、ヤンシナは絶対挑戦すべきコンクールです。
20代、できれば10代ならもう必須と言っていい。
別にプロにならなくてもいいから、実績作りくらいに考えて、やってみるといいですよ。

たとえ日本語がめちゃくちゃでもいい。奇抜なストーリーでも支離滅裂な文章でもかまいません。
どこか一点でも際立ったチャームポイントがあれば、極めて高い確率で拾い上げられることでしょう。

それを、前回の中学生受賞が、証明しています。
(事前に年齢を伏せて審査していますが、下読みの方がしっかり読んでいれば、文面からそれとなく若い人が書いた作品であることは察知できるはずです)

 

スポンサーリンク

TBS連ドラシナリオ大賞はゲリラ的に開催するので無策で行く

TBSのコンクールは毎年行うのではなく、「不定期」に募集を行うという珍しい形式です。現在まで6回開催。

2009、2010、2012、2014、2015、2017年。1〜2年おきに行っています。
ここ2年ほどお休み状態。そろそろ募集をかけてほしいものですが……。

このコンクール、まだ回数が6回しか行われておらず、受賞傾向がバラバラ。特にこれといった傾向がないため、対策の立てようがありません。強いて言えば、それなりの力を持った人材であることくらいかな。

初期の頃は作品で評価されているように見えましたけど、徐々に人物で評価を下すようになった気もします。

あ、重要なことを忘れていました。

このコンクールは、大賞と佳作と入線の差がほとんどないコンクールだと思います。

どういうことかと言うと、過去の受賞者・入選者を見ると、大賞を獲得した人よりも、入選にとどまった人の方がのちにプロで活躍している方が多いのです。
これ、要するに「審査員に見る目がない」ってことですよね(笑)。

まあ最低限入選まではさせた中でプロが何人も出ているので、審査員失格とまでは言いませんが。
かなり人を見る目が乏しいと言えるかと思います(はっきり言いますけど、要するにそういうことです)。

まとめ:主催主旨を外すと絶対に受賞できない

ということです。

みなさん、応募するときは自分の作品を確認し、よーく考えた末に出すコンクールを決めましょう。
何でも出せばいいってものじゃないってこと。

以上。
異論は認めますよー。

 

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です