「テレビ朝日新人シナリオ大賞」2017に挑戦する意味と、次の目標

こんちは。

面白いドラマを見るにはまず作るところから。
面白いドラマを作るには、まず面白い脚本を書くことから。
面白い脚本を書くには、まずプロの脚本家になるところから。
ではプロの脚本家になるためには、何をしたらいいのか?

そんな方のために、シナリオコンクールがあります。

と、言うわけで今回はシナリオコンクールの一つ、テレビ朝日が主催する「第18回 テレビ朝日新人シナリオ大賞」についてご紹介します。
と、言っても今年の募集期間は終わってしまったんですけどね。
まあ、自分自身への備忘録になればと。

注意
この記事は2017年度の内容です。2018年は応募要項が異なります。ご注意下さい!

2018年はこちら。

「テレビ朝日新人シナリオ大賞」コンクール2018年の傾向と対策

「テレビ朝日新人シナリオ大賞」とは?

第18回「テレビ朝日新人シナリオ大賞」

もう18回目になるこのシナリオコンクールは、過去に古沢良太さんを輩出したことで有名です。

最終選考委員が、井上由美子さん、岡田惠和さん、両沢和幸さんという、現在第一線で活躍されている方々ですので、現場を知り尽くした方々により脚本家目線で選考が行われる点、またテレビ朝日が全面的にバックアップして将来が期待できる有望な新人を発掘し育成する点が魅力です。

僕もこのコンクールには何度か応募しています。結果は全敗。……キビシー!(古過ぎ)

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募集要項

元々このコンクールはテレビドラマ向けのシナリオ募集限定でした。テレビで1時間枠のドラマの放送に適した長さ(400字詰原稿用紙50〜60枚相当)で募集されていたのです。

でも昨年から、テーマ・ジャンルが3つに増えました。

(1)テレビドラマ部門(60〜120分尺)
(2)オリジナル配信ドラマ部門(25〜50分相当。形式は自由)
(3)映画部門(90〜120分)

従来のテレビドラマ向けに加え、オリジナル配信ドラマという新ジャンルができました。

テレ朝も来たるべきネットドラマ制作へ向けて、積極的に動き出すのかもしれませんね。

映画部門は、有望な作品があれば映画製作にも進出する算段なのでしょうか。

とにかく、今は様々な媒体がありますので、優秀な人材はどの局も欲しいところでしょう。

受賞賞金、およびメリットは?

応募作品は、毎年11月末前後に締め切り、数ヶ月をかけて一次選考、二次選考、最終選考を経て、翌年6月ごろに、

大賞1本(賞金500万円)

優秀賞2〜3本(賞金各100万円)

が選出されます。大賞は該当なしの年もあります。

基本的にテレビ局主催のシナリオコンクールは、高額の賞金で釣って有望な人材を発掘するスタイルですが、テレ朝のコンクールの最大の魅力は、一昨年までは大賞賞金が800万円だったことです。

応募ジャンルが3部門に分かれてから、500万円に格下げされました。
これで賞金額に関してはフジテレビのヤングシナリオ大賞と並んだわけですが、全体的に賞金額は低下している傾向にありますので非常に寂しいものですね。

ただ、シナリオコンクールの最大のメリットは賞金じゃないんですよ。

やっぱり、プロの脚本家への門戸が開かれている、という点なんです。

中には、特別なコネがあってその道へ進む方もいると思います(たぶん)。

でも、知人に関係者がいるわけでも突然才能を見出される機会があるわけでもない一般人が、プロの道へ進む登竜門としては、シナリオコンクールは最大のチャンスなのです。

挑戦するだけならタダだ!(紙代やインク代、郵送代等はかかるけど)

受賞までの難易度はどのくらい高いのか?

前回の、つまり第17回の選考結果を確認してみましょう。

締め切り:2016年11月25日

応募総数:1544篇(テレビドラマ部門771、配信ドラマ部門434、映画部門339)

第一次選考通過作品数:218
第二次選考通過作品数:32
第三次選考通過作品数:10(テレビドラマ部門8、配信ドラマ部門1、映画部門1)
※第三次選考が最終選考

月刊ドラマ2017年8月号に掲載されている最終選考の作品名は、全部で9本しかないのでなぜか数が合わないんですが、公式に発表されているのは以上の通り。

全応募数から一次選考を突破できるのは、全体の約14%。

ここでほとんどがふるい落とされます。
また、一次を突破した中から二次へ進める数も、約14%。ほぼ同確率ですね。

二次→三次へ進めるのは少し緩やかになり、約31%。

つまり、一次の壁+二次の壁を通過できればあともう一息で最終へ進むことができるのです。

そして最終選考に残った作品を、最終選考委員の三名がじっくり審査します。

実は、プロへの道は、この最終選考まで残ればかなり高い確率で門戸が開かれているのです。

受賞したらすぐプロになれるの?

んなわけあるか!(笑)
ということは、みなさんもちろんお分かりですよねー。

このコンクールに、仮に受賞したら何が待っているか。

勉強会です。

受賞者、および最終選考に選ばれた十名ほどが参加して、勉強会が行われます。

勉強会は、どのテレビ局主催コンクールにおいても行われています。

少なくとも最終選考まで残ったということは、それなりの実力を持つと評価されています。なので、ここで力をつけていけば、プロデューサーから声をかけられて連ドラで書かせてもらえることにつながります。

プロになるという点に着目すれば、この勉強会こそが最大の難関であり、また同時に最高のメリットと言えます。

極端なことを言えば、コンクール自体は運で受賞することも充分ありえます(もちろん基本的な技量は必須ですが)。

でも、プロは運だけでは通用しない。

実力なんですよ。どんな注文にも応えられるだけの、実力。

だから、勉強会なんです。

シナリオコンクールを通じてプロになるのなら、まずは受賞し、その後勉強会の課題をクリアして行かなければならないのです。

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テレ朝のコンクールに挑戦するという意味

さて、それを踏まえて。

実際に、このコンクールに応募する意味とはどんなことなのか。

前述の勉強会で、どう勉強するかはあまり重要ではないです。ここでやるべきことはただ一つ、全力で頑張ることですから。

問題は、自分がどんなプロになりたいか、なんです。

自分は、どんな脚本家になりたいか?

これ、おっっそろしく!(カホコ風)重要です。

へ?って思った脚本家志望の方、いるでしょ。プロになれるなら何だっていいじゃん。贅沢言える身分かよ。どうせプロは自分の好きなシナリオだけ書くってわけにはいかないんだから。
どんな注文もこなせないとプロとして通用しないだろ。

その通り。でも、それとこれとは話が違うんですよ。

どんなプロになりたいか。目標ですね。

先輩脚本家名を具体的に挙げるってことじゃない。また特定のジャンルでもない。

ただ、自分はどんな脚本を書きたいか。(くどいけどジャンルじゃないよ)

常にアンテナを張り、時代の風向きを読んで精進して行かなければいけないんです。プロの作家とは、書き続けられる人のことを言います。

そんな時に自分の指針となるのが、どんなプロになりたいのか、です。

話が横道に逸れましたので、結論。

テレ朝のコンクールの勉強会は、テレビ朝日のドラマを作るための勉強会です。

当然ですが、テレビ朝日のドラマ制作に協力してくれる脚本家を探すためのコンクールです。

だから、テレ朝のドラマの現場で通用するプロを養成する、その中へ飛び込んでいきます。

現在、テレ朝で大人気ドラマと言えば、「相棒」や「科捜研の女」、「警視庁捜査一課9係」等の刑事ドラマです。

勉強会で有望だと認められると、真っ先にこれらの現場へ投入されます。

テレ朝の刑事ドラマと言えば、クオリティの高さで評価されている作品ばかり。そんな制作現場へ、放り込まれるわけです。

ハードルが非常に高い。ピカピカの新人がおいそれと太刀打ちできる世界じゃないんですよね。(もちろん実際に活躍している方もおられるので、絶対不可能ではありません)

この「テレビ朝日新人シナリオ大賞」で過去に受賞した方たち。今はどうしているんでしょうか。
過去の受賞者一覧を調べてみれば一目瞭然。

ほとんど生き残っていないんです。

高額賞金はもらったけど、プロで活躍している方は非常に少ない。そういう厳しい世界なんです。

才能が、実力がなかった? そうも言えるかもしれません。でもそれだけじゃないと思うんですよ。

テレ朝のコンクールをゲットするということは、テレ朝の現場で通用する人材にならなきゃダメ、ってことを意味します。

テレ朝の現場で活躍できれば、そこでお仕事を紹介してもらえる。プロデューサーに認められれば、次の仕事につながる。逆に、ここで認められないと次の仕事が来ませんから、自然消滅するしかないわけです。だから過去の受賞者の名声が一向に聞こえてこないんですよね。

もちろん、テレ朝で活躍できないからといってプロで活躍できないというわけではありません。受賞を機に、他局で顔を売る方もいますし、このコンクールで名前を売って他局で活躍している方も少なからずいます。

ある種の覚悟みたいなものが必要、という事ですね。

その覚悟をできる人だけが、『コンクール受賞→勉強会で成果を上げる→テレ朝の現場で生き残る』という茨の道をクリアできるのです。

いやー、めまいがするほど険しいですよ。そりゃ、古沢良太さんくらいしか生き残れる人がいないわけだわ。

この、自分が目指す道をずっと先まで見据えて鍛錬を続ける人だけが、努力を持続できる人だけが、「テレビ朝日新人シナリオ大賞」に挑戦する意味を持っている人、ということ。

ハードルをぐいぐい上げちゃったなー(自分に対して)

さて、今年第18回は、11月24日に応募が締め切られました。

おい自分、テレ朝で頑張る覚悟はできているか? と自分自身に問いかけてみて、それでもやっぱり挑戦しがいがあるぞ、と決意して、応募しました。

まあ、よく言われますが、コンクールは水物ですから。

良くも悪くも、応募しなきゃ受賞しませんから!

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